衛生士コラム
フッ素は無料?何ヵ月おき?
フッ素は無料ですか?という問い合わせがよくあります。
フッ素は自費ですので、当院では¥1760となります。他院では無料だったけど?とおっしゃられる方が多くいらっしゃいますが、予防のフッ素に関しては保険では一切認められておりません。ですから、本来どの医院で塗布しても自費で有料のはずです。
では、なぜ他院は無料?
患者さんにお話を聞いていて疑問点がたくさんあります。
まずはフッ素の種類に関して。フッ素と一言で言っても色々あります。高濃度フッ素、低濃度フッ素、歯磨き剤にも配合されているフッ素…。歯磨き剤にppmという記載を見たことがある方もいらっしゃると思います。歯科で扱うフッ素は通常は高濃度フッ素で9000ppmという物になります。
歯みがき剤で最高水準の物は1450ppm、低濃度フッ素ジェルは980ppmの物や500ppmさらには全く記載の無い物など…。
当院で扱う高濃度フッ素は9000ppmで6ヵ月に1回が限度。
なぜならば、フッ素は劇薬だからです。
では、低濃度フッ素ならば毎月でもよい?いえ、そうではないのです。たとえば、低濃度フッ素ジェルの場合でお話しすると、毎日使い続けなければ意味がありません。毎月行っていた、2か月ごとに行っていた…などと良く聞きますが、かなり疑問です。そんな中途半端な含有量で効果的なフッ素は存在しないからです…。よくよく話を聞くと、低濃度フッ素を無料で塗布されていた(医療用ではなく、市販品というひどい場合も…)という事が多いのが現状です。これでは全くフッ素の意味はありません!まずは正しい知識を持って、どのくらいの濃度のフッ素なのかをしっかり確かめて下さい!!
当院では高濃度フッ素はあまりお薦めせず、低濃度フッ素を毎日使い続けていただくことをお薦めしています。なぜならば、フッ素の研究結果で、高濃度フッ素を年2回塗布するよりも、低濃度フッ素を毎日使い続ける方が効果が高いという報告があるからです。では、どのくらいの含有量が適切か。
成人の場合は1450ppm
小学生中学生は980ppm
幼児は500ppm
これが上限でベスト。薬事法の改正で高濃度1000ppm以上のフッ素含有量の場合は必ず製品にフッ素濃度を明記しなければならないことになっています。
つまり、フッ素濃度が記載されていない物はお薦めできません!微量でもフッ素入りと明記できてしまうから。こども達に関しても、先ほど説明したようにフッ素は劇薬ですから、適量があります。必ず量が記載されている製品を使用してください。
フッ素が無料だって!毎月塗ってくれるんだって!なんてママ友から聞いて飛びつくのは要注意!!
正しい知識を持ち、賢い患者さんになってください。大切なのはフッ素塗布よりもきちんとした歯磨き!
定期的(当院では3ヵ月毎)に受診して、毎回染め出しをして、子供達に正しい歯磨きの仕方を教えてもらう。それが一番重要なことなのです。
歯磨き指導をしてくれず、虫歯有り無しだけチェックし、含有量不明のフッ素を塗ってもらう…これは正直定期的に歯科受診する意味がないですからね…。
歯科衛生士
新型コロナウイルスが心配なので、定期健診は延期すべき??
新型コロナウイルス感染症が再び猛威を振るっています。
皆様、歯の調子はいかがでしょうか?
歯周病や虫歯の治療も早期発見・早期治療がとても重要。
歯科は内科などと違い、元に戻ることはありません。「虫歯治療しました」とお伝えしますが、ご自身の歯に戻った訳ではなく、他の詰め物で補っただけ。また歯周病で溶けた骨に関しても、戻ることはなく、我々は出来る限り減らせないよう食い止め、現状維持をして頂く為に定期メインテナンスに来院していただいているのです。このように歯科の場合は失った場合はもう元には戻らないのです…。
また口腔内を清潔にしておかなければ、全身状態の悪化につながることもあるのです。例えば、歯周病の場合は脳梗塞、心筋梗塞、早産…などの原因にもなります。ですから、個人個人にあった定期メインテナンスの期間があり、それを過ぎてしまうことはとてもリスクの高いことなのです。
しかし、世界保健機関(WHO)は11日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が抑制されている地域で歯科医院が再開していることに伴い、空気中を漂う微粒子「エアロゾル」を介した新型コロナ感染から患者やスタッフを守る必要があるとの見解を示しました。そして、WHOの歯科医官、ブノワ・バレンヌ氏は「WHOのガイダンスでは、集団感染に備え、緊急の口腔治療の優先、エアロゾルの発生につながり得る処置の回避、または器具を使用して行われる治療の優先順位付け、不要不急の定期的な口腔ケアの延期などを推奨している」と述べました。
このニュースを目にした方もいらっしゃると思います。
そして、歯科の受診を控えようと思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
こうしたWHOの方針について、日本歯科医師会では「国内の歯科医院では、感染予防策を強化してきている。健診であっても一人一人の状況は異なり、受診が望ましいケースもあるため、かかりつけの歯科医と相談してもらいたい」と話しています。また、歯科の医院に対して感染予防策を周知していて、これまでに歯科の健診や治療を通して感染したケースは確認されていないと日本歯科医師会HPでも公表しています。
当院でも30年前の開業時から感染予防に力を入れています。お口の中を治療する訳ですから、インフルエンザなど色々な感染リスクが今までもありました。ですから、当院だけでなく、歯科医療では感染予防を徹底していますので、極度に怖からず受診してください。
まだまだ新型コロナウイルス感染症に関してはわからないことも多く、不安な面が多いと思います。しかしながら、一番初めにお話したように、歯に関しては元に戻ることはありません!失ったからでは遅いのです。特に歯周病は癌と同じでサイレントキラーと言われ、ご自身が気付いた時には既にかなり進行してしまっている病気です。新型コロナウイルスを怖がるあまり、定期健診を先延ばしにして大切な歯を失うのは大きく健康寿命を縮めることにもなりかねないのです。
8月現在、とても多くの患者様のメインテナンスの時期がズレてしまっている状況にあります。
さらに、感染予防から予約の操作もしており、定期メインテナンスの予約が取りづらい状況もあり、皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、大切な歯を守るため、出来る限り今まで通りのメインテナンス期間で来院して下さるようお願い致します。
歯科衛生士
コラム歯周病シリーズ1 ~歯周病ってなんだろう?~
皆さんは歯周病という病気をご存知でしょうか?
歯周病は、以前は「歯槽膿漏(しそうのうろう)」と呼ばれていました。
文字通り歯の周りの歯茎や歯槽骨という顎の骨が冒される病気です。
症状としては、初期には歯茎が腫れたり、出血しやすくなったりします。
また、口臭を感じる方もいます。
少し進行すると、疲れると歯が浮く感じや、硬い物を噛みしめると心もとない感じがしたり、歯の根が見え始め、歯が伸びたように感じたりします。
さらに悪化すると、時々、歯茎がひどく腫れて痛くて噛めなかったり、歯がぐらついたりします。
はじめの自覚症状が弱いのが、歯周病の厄介なところ。
深く密かに潜行する歯周病、なかなかのくせ者です。
30~50代の80~90%が歯周病にかかっているというデータもありますので、まずは歯科医院で検診を!!
非常勤歯科衛生士
歯科衛生士とは?
皆さんは「歯科衛生士」という職業をご存知ですか?
「歯科衛生士と歯科助手は違うのですか?」と質問される事がよくあります。
歯科衛生士は国家資格で、高校卒業後、歯科衛生士学校で3年ないし4年(以前は2年制がほとんどでしたが)学び、国家試験に合格することで取得することができます。
一方、歯科助手の場合は特別な資格は必要ありません。
歯科の受付・器具の準備、先生のアシスト等をするアシスタントの通称で、一般の方でもできます。
患者さんの口腔内に触ることができるのは歯科医師と歯科衛生士のみで、歯科助手はもちろんのこと、歯科技工士も口腔内を触る事はできません。
歯科衛生士は虫歯の予防業務と共に、歯垢(プラーク)、歯石の除去を行なうことで歯周病の初期治療としての重要な役割を果たしています。
当院では予防に力を入れており、お子様には定期検診の際に必ず歯ブラシを持参していただき、歯の汚れ(歯垢の付着)を見るため毎回歯垢の染めだしをし、ブラッシング指導を行っています。
また、大人の方には治療後、その方に応じてメインテナンスの期間を決めて来院していただき、クリーニングを行うと同時に歯茎の状態、虫歯の有無、詰め物などの補綴物、義歯やかみ合わせのチェック等を行っております。
1本でも多くご自身の歯を残し、おいしく食事を召し上がられるようお手伝いをさせていただきたいと思っております。
お口の中の気になること、疑問、質問などがありましたら、お気軽にお話しくださいね
チーフ歯科衛生士
退職のお知らせ
月曜午前、木曜日、土曜日と勤務しておりました非常勤衛生士の清水です。
2016年3月末で退職することになりました。
佐藤先生に歯科衛生士の学生の頃に放射線科を教えていただきました(30年前!!)
縁あって佐藤歯科医院にて勤務することになり、やりがいのある2年8カ月を過ごすことができました。
患者さん、先生、スタッフの皆さんに大変お世話になりました。
これからも佐藤歯科医院で定期検診と歯のメインテナンスをお続けください。
担当しておりました患者さんにつきましては、他の歯科衛生士が引き継ぎます。
今までどうもありがとうございました。
歯科衛生士 清水
非常勤歯科衛生士